2018年9月4日(火)
2018年 新作「月光」5

樹脂になった手の部分

手首を切り離す場所を予め決めておき、切断個所の
ギリギリまで石膏を塗り、
厚みをつける。

石膏取り作業ではいろんな力がかかるので、その力で
粘土原型の形が歪まないよう注意が必要となる。

合掌の部分を除いた本体に石膏を被せ、予定した手首の
位置で細いワイヤーを使って切断した。

本体の切断部分と切り離した手の部分に石膏を塗り重ね、
石膏凹型取りを終了した。

左上の写真は樹脂を流し込んだ後、割り出した手の部分。
左下は樹脂になった後、合掌部分の接合を行っているところ。
接合するにも同種の樹脂を使用するが、硬化まで一晩
かかることから、添木などで本体としっかり固定する。


手の接合
2018年8月17日(金)
2018年 新作「月光」4

石膏どりの開始

油土による工程が終了し、樹脂にする為の石膏凹型取り
に入る.。


油土は表面に油分があるので水を弾く。
一方、石膏粉は水で溶くので、油土にそのまま掛けた場合、
出来上がった
石膏面にちいさな窪みが発生しやすい。
なので、石鹸水を作り霧吹きを使って「脂分」を落とす。

次に油土の掻き出し作業や樹脂の塗り込み作業の手順
を考慮しながらキリガネを入れていく。

今回、合掌部分の樹脂作業が難しくなる為、いつもの
やり方と変え、手の部分を石膏凹型作成の途中で切り
離すことにした。


石膏凹型の終了
2018年8月3日(金)
2018年 新作「月光」3

両手の接合

合掌している手の部分は形を取りにくい為、本体から
切り離し、別々に作成した。

合掌している手のひら部分には僅かな隙間がある為、
そのままでは粘土ベラも入らず、左右の手を分解して作る
必要に迫られた。
後の接合作業や修正作業のことも勘案して、手首のところで
切断し、さらに左右の手も切り離して別々に作っていった。

ここで注意しなければならないのは、バランスである。
別々に作る場合、個々の形は作りやすくなるが、大きさや
手首の曲げ具合などが狂いやすくなる。
なので、本体についた状態で可能な限り作り上げ、
バランス的に間違いないことを確かめてから分解し、個々の
成形を行わなければならない。

左の画像は、本体から切り離して作業していた「手」が出来
上がり、再度接合し直したもの。
この状態で細かな調整と手首の接合部分の修正を行い、
石膏どり直前に、再度切り離して作業を進めることになる。

2018年7月20日(金)
2018年 新作2

ベールを被せる

シンメトリーを意識しながら進め、正面と背面から見た時に
三角形の印象を
強調する為に、ベールを被せることにした。

タイトルを「月光」に決めた。
読み方は月光菩薩の「ガッコウ」ではなく、ゲッコウで良い
と思う。

そもそもこの作品を手掛ける切っ掛けが、深夜の山中で見た
満月の神々しさだった
ので、少々古めかしいが「月」の文字を
入れたかった。

2018年6月20日(水)
2018年 新作 1

新作 中盤

1月の末頃から、祈りをテーマに新作を開始。
とりあえず秋の白岡市美術家協会展
までの完成を目指す。

大きさはほぼ等身大の女性の上半身。
手持ちの油粘土が足りないので、芯棒の周りに発泡スチロールを
取り付け、その上から20キロ
ほどの塑造用粘土を被せた。

異なる二つの粘土が混ざらないよう、大まかな形を塑造用粘土
で作り、それをビニール等で包み込んだ後に油粘土を被せながら
形づくっていく作業になり、酷くやりにくかった。

油土のモデリングもカービングも不自由なので、エスキースでかなり細かいところまで作り、それを機械的に拡大するやり方が効率良い。
2017年8月19日(土)
シロクマ 4  肖像 檀一雄 2

シロクマ 粘土終了

シロクマの丸物と肖像レリーフの粘土がほぼ終了した。

形状としては単純化を目指しながら、リアルな動きを
取り入れようとしたので難しい制作になった。

10月初旬から始まる白岡市の美術展から逆算すると、
この数日内に石膏取りを開始しなければならない。
いつものように時間切れが、気持ちの踏ん切りとなり、
粘土の終了となる。

檀一雄氏の肖像レリーフも、数日前に粘土を終えた。
シロクマと一緒に石膏凹型をつくる予定。
こちらの方は石膏凹型から石膏凸型を作成し、細かな
修正を加えながら、さらにその凸型を基にシリコン凹型
を作る。
そしてシリコン型に樹脂を流す予定で、二つを並行して
作業を行い、完成は9月の月末となる。


肖像レリーフ 檀一雄
2017年7月29日(土)
肖像 檀一雄 1

基になる写真

小説家 檀一雄の肖像レリーフをつくっている。
立体のシロクマと並行してつくっていると、レリーフ
は同じ粘土を使う造形ながら感覚が微妙に違い、
その切り替えが
必要となる。
ちょうど硬式野球とソフトボールほどの違いだろう。

何枚もの写真を参考に顔の特徴を捉え、1枚の
写真を基につくっていく。

檀一雄氏は眼鏡を常時掛けておられたようなので、
レリーフでもそれを着けるが、粘土の段階では最後に
形を加えることとなる。


粘土工程中盤
2017年7月23日(日)
シロクマ 3

かなり進めた。写実の傾向が強い自分だが、今回は
抽象化する方向で形を追った。

海から上がったシロクマをイメージしてつくっているが、
特に脚の部分で形の処理に苦戦している。
まだ最終的な仕上げとして、樹脂にするか石膏にするか
決定しておらず、少し悩みどころとなっている。

2017年5月16日(火)
シロクマ 2

シロクマ 本番開始

エスキースを横において、短時間のうちに一気に進めた。
エスキースの4,5倍の大きさに計画したが、精確な採寸を
しなかった為に、鼻先から後足の先端までざっと85センチ
ほどになった。

今回は写実より形の単純化を狙っているので、まだ形に
なっていない所が多々ある。
まだしばらくは、苦戦がつづきそう。

2017年5月3日(水)
新作 シロクマ 1

シロクマ(エスキース)
 

ホッキョクグマをモデルにした、新作の「シロクマ」を開始。
エスキースがほぼ出来た。

 長男の結婚披露宴に上映されるプロフィールビデオの
制作を、年が明けて以来ずっと手がけていた。
それで
彫刻の仕事が後回しになり、このホームページの
更新もずいぶん滞ってしまった。

昨年の暮れ、群馬県の館林美術館で彫刻家ポンポンの
「シロクマ」を見て、誘発された。
写実を基本に、どこまで抽象化出来るか試したい。

2016年9月13日(火)
マサイ戦士の制作 9 完成


完成 全体写真
マサイの戦士像が完成した。
台座(黒い部分)はポーズの関係で横に長い形となった。
しかしポーズが前屈みとなっているので、転倒を避けるために
台座を前に張り出す必要があった。
そうすると台座の正面部分が広すぎてバランス的に宜しくなく、
それを解消するために段差をつけることにした。

通常より作品を高めに設定し、展示台の高さを77センチにして、
少し見上げる高さにした。

白岡市美術家協会展が今月29日から4日間、市の中央公民館
で開催される。この作品にとって最初のお披露目。




部分写真
2016年8月17日(水)
マサイ戦士の制作 8 彩色


下地塗り

7月初旬から彩色作業に入った。
最終的には黒人の肌の色に近づけるため、まず全体を
黒色に塗り、その上に白を重ね、肌の部分にはさらに黄色を
塗り重ねた。

肌はただ黒いだけでなく、その下にはいわゆる肌色や
赤みが差したところもあり、それが色の深さにつながっている。

義眼を入れる前に粗方の着色を済ませ、義眼を固定したあとに
蓋となっている後頭部を接合した。

長い間、開いていた後頭部を接合し、修正を終えた後に本格的な
彩色に入った。
儀式ばった時にするのか、モランは編んだ髪に赤土らしいものを塗り、
さらに赤い布で体を包む。
牛の血と乳を主な食べ物とするマサイにとって、赤は神聖な色。

それに倣って彩色を進める。
腰に巻いた布は、草原の緑の中で鮮やかなほどに映える赤だが、
作品ではそれを抑え、下地に緑や青、黄色を塗り、その上から
暗めの赤を重ねた。



彩色ほぼ終了
2016年7月5日(火)
マサイ戦士の制作 7 樹脂修正


 下地黒色塗り

石膏の凹型を取り終わった後、布団乾燥機を使った強制乾燥
を約30時間と自然乾燥を7日間続けた。


石膏型が充分に乾燥したことを確認して、そこに樹脂を塗り込む
作業を行った。
樹脂は接着剤にも使用されるエポキシ系なので、離型剤を確実に
ムラ無く塗る必要がある。

使用した離型剤は寺田工業のMO7、ほぼ1リットル。
塗り残しの無いよう、黒鉛を混ぜて着色したものを数年前から
使っている。
二日に分けて2〜3回、重ね塗りした。

使用する樹脂は、ナガセケムテックのクリーンキャスト。
一缶500グラム入りで、ちょうど一缶使い切るころ硬化が始まる
ので使い勝手がいい。
二層塗って厚みをつけた後にガラスクロスを貼り、針金や木材等
も使って補強した。


樹脂の塗り込み作業だけで4日ほどかかり、クリーンキャストの
使用量は5キログラム。
割り出し作業は、離型剤が効いてスムーズに行えた。
細かく残った石膏の掻き落とし、欠けやバリなどの修正及び離型剤の
ワックス分の除去作業に二週間ほどかかってしまった。

写真下は、義眼を入れる為にまだ接合していない後頭部。
義眼が入るまで、まだしばらくは開いたまま。

これから次の段階、彩色作業に入っていく。




 義眼の用意
2016年6月7日(火)
マサイ戦士の制作 6 石膏凹型取り


  石膏凹型

石膏取り二日目、補強の為のなまし鉄線を埋め込み
ながら石膏の厚みをつけ、夕方に作業が終了。

三日目、角材で四囲を補強し凹型がほぼ出来上がった。
その後、石膏の硬化を待ち、粘土の掻き出し作業へ。

順番通り、頭部から背中、腰へと蓋を切開していく。
粘土が現れたところから掻き出し。
今回は油粘土の中が塑造用の水粘土なので、土が
混ざらないよう注意しての作業となった。
それを予想し、ビニールで水粘土部分を包んでいたので、
土が混ざることもなく、作業もスムーズに進んだ。

粘土の掻き出し作業だけで10時間近くかかり体力消耗、
明日からの足腰の痛みが心配。

今回、比較的安価なA級石膏を使用したが、特級に比べて
もろい性質があり、欠けた部分が多くなった。
これは後の工程で修正するしかないが、手間を考えれば
割高でも特級を使うべきだったと後悔している。

この後、布団乾燥機を使って一週間ほどの乾燥作業。
蒸し暑い日が続く中、乾燥機の熱が加わり、しばらくは
熱帯のような仕事場になる。 




粘土掻き出し終了 
2016年6月6日(月)
マサイ戦士の制作 5 石膏凹型取り 


 キリガネ入れ

石膏取りを開始。
粘土での制作を終了したことで、次の段階、石膏凹型取り
に入った。

用意した材料はA級石膏を30s、その他サイザルと
なまし鉄線一束を買い足した。

一日目に部屋の整頓とシートを周りに張り巡らすなどの
準備を行い、切金入れまで進んだ。

粘土掻き出しや樹脂張り込み口となる分割パーツは、背中側に
3個、左右の腕にそれぞれ3個の
合計9個となった。

二日目に石膏をつけはじめた。
一度に石膏をとぐ量は、水1.5リットルほどに対し、石膏は少し
濃いめにするので、2キロ弱。
塗り込みが
終わるまで8時間もかかってしまった。



 石膏塗りつけ
2016年5月26日(木)
マサイ戦士の制作 4

 
 
前面

マサイの戦士をモランと呼ぶ。
マサイ族の社会では、 指導的立場にある長老(大人)の
前段階としてモラン(戦士)が
ある。
古来、遊牧民であるマサイ族にとって牛は食料源であり、
財産でもあるが、モランは牛を狙う野生動物との戦いや
部族間の
争いに出動する役目を担っているそうだ。

若いだけにモランはおしゃれでもある。
服装は赤い布を腰に巻いたり、頭から被ったり
しているだけだが、いろんなヘアースタイルがあり、ビーズを
主体にした首飾りやブレスレットなど装飾品に凝り、それが
モランの外見的な特徴にもなっている。

そうである以上、大元の形を崩さないよう、作品の中にも
取り入れなければならない。
実際のモランには、いろんなヘアースタイル、アクセサリーが
あるので、作品に見合ったオリジナルを作っても許されるのは
有難い。

あと1〜2週間程度、粘土での制作を行い、石膏の凹型取り
へと進む予定。






 背面
2016年5月2日(月)
マサイ戦士の制作 3


  義眼入れ
全体的な形がほぼ終了した。
大まかな形はエスキースをガイドにして制作するが、骨格や筋肉
の表現では形が頭に入っていない所もあり、そのつど美術解剖
学の本などを参考にしたりして進めた。
実際のところ男性モデルでも使えば一番良いが、長身で野性的な
マサイ族に近いモデルを探すなど容易ではなく、しかたなく
筋肉質な長男に一肌脱いでもらいモデルの代わりになってもらった。

ある程度、顔の形が決まったところで義眼を入れた。
薄目を開けている形なので写真では解りづらいが、市販されて
いる義眼が入っている。
この粘土の段階で義眼を入れるのは、眼球を含んだ目許の形を
石膏凹型に写し取っておく必要があるからで、樹脂になってから
義眼を直接はめ込むのは余計な困難をともなうからだ。

これから肌を整えると同時に頭髪やマサイ独特の飾り物などの
細部にひと月かけ、6月に入ったらいよいよ石膏どりから樹脂
どりへと進む予定。

 
 全体のかたち
2016年3月15日(火)
マサイ戦士の制作 2

 油粘土を重ねる

鉄線と角材で出来た芯棒に発砲スチロールの塊を取り付け、
骨組みが出来上がった段階で彫塑用の水粘土であらかたの
形をつくりはじめた。
柔らかな水粘土を着けて行くのに従い、前屈みのポーズに
なっていることから重力の関係で徐々に傾斜が強くなり、
背後から芯棒の補強を行った。
ある程度形が出来上がった段階でビニールで包み、さらに
その上から油粘土を重ねていった。

ビニールで包んだのは水粘土と油粘土を隔離するため。
石膏取りの粘土掻き出し時に、混ぜこぜにならない用心の
ため。
しかし、二段階に分かれたモデリング作業となり、何か調子に
乗らず形を出すのにひどく苦労した。

まだ全体の形もアンバランスで、暫くは大きく削ったり、
つけたりの試行錯誤が続く予定。


  先は長い

2016年2月10日(水)
新作 マサイ戦士の制作 1

 エスキース

マサイ族の戦士 モランのトルソを開始。
去年11月ころからつくりはじめたエスキースがほぼ出来上がり、
本制作に入った。

エスキースは大きな形だけを確認する目的でつくり、細部は除外
した。

今回はトルソで、大腿から下の部分をカットする。
実際のマサイ族の等身大にする予定なので、手持ちの油土を効率
よく使わなければならない。

芯棒は束ねたナマシ鉄線と角材を中心に骨組みをつくり、粘土の
不足を補うため、発砲スチロールを使用

それを包み込むように通常の粘土(水粘土)を使用して大まかな
形を作り、最終的にはその上に油粘土を重ねて行く計画。

ひどく困難な制作になりそうだけど、どうなることやら・・・。


  芯棒
  
2015年9月12日(土)
夏の日の夢

  窓枠取り付け

窓枠を作成し、背景画を取り付けた。
背景の絵の部分には窓と蝶番が描かれており、
それと実際の木材で作る窓枠を誤差なく製作する
のに
結構手間取った。
写真(上)で白い部分は、室内での壁面となる部分で、
仕上げは白のジェッソで漆喰風の
マチエールを施した。

オセロットの彩色は80パーセントほど進み、展示会場
のパネルの上を歩かせるための木道を
作成し、オセロット
を取り付けてみた。

パネルの上部に乗るので、絶対に落ちないよう前後の
肢と木道をボルトで繋いだ。

それにプラスし、背景画を含む壁部分を木道にジョイント
して吊り下げるので、その仕掛けにもずいぶん時間が
掛ってしまった。



キャットウォークに取り付け
2015年8月16日(日)
オセロットと眠り猫の彩色

 九合目到達 

オセロットの方は、時間のかかる細かい作業となって
しまった。

お盆の11日間の休暇中、ほとんどアトリエに泊まり、
オセロットの彩色に没頭した。
使用した絵具は、チタニュームホワイト、マット
ブラック、イエローオーカー、ローアンバー、
バーントアンバーのほぼ5色。
これから青、緑、紫などで味付けしたい。


眠り猫は、どこにでも居る普通の猫にしたかったので、
三毛猫にした。


連日の作業に付き合ってくれた半次郎、
暑さと退屈で、作品の上でゴロ寝。



 眠り猫とごろ寝半次郎 
2015年8月2日(日)
オセロット 顔面接合


 顔部分の取り付け

義眼の取り付けと髭の植毛が終わり、分離していた
顔面部分が本体と合体した。

顔面の分離は、義眼の取り付けに必要であり、樹脂取り
作業の内、石膏凹型を取る段階で
キリガネを利用して
分割したもの。

別々に樹脂を張り込むので、切り口がぴったりと合うか
どうかが問題と
なる。
合わせてみるとやはり隙間や段差
があった。
しかしこれは想定内。

樹脂で接合した後に、ペースト状の樹脂で穴埋めなどの
修正を行う。

全身の形が出来たことから、本格的な彩色作業に入る。



 顔がついた姿
2015年8月1日(土)
白岡市美術家協会 第14回展 チラシ


第14回白美展
ポスター

14回目をむかえる白岡市美術家協会展のチラシ、ポスターが
決まった。

今年は他に紅葉をテーマにしたもの、青空に白い雲、タピストリー
的なものを用意したが、
中でもいちばん渋い図案が選ばれた。
今年の会期は10月1日から4日まで。
あと二月でネコたちを完成させなければならない。

2015年7月16日(木)
新作 夏の日の夢 2


 豹紋描き開始

オセロットの彩色に入った。
黒色で下塗りし、その上に毛皮の微妙な陰影考え
、適当な色を使い全身マダラ模様にした。

その後、豹紋を描きはじめたが、案外難しい作業だ
と思いしらされた。

豹紋は当然のことながら無茶苦茶に点在して
いるわけではなく、法則性があり、その流れを間違え
ると
ひどく不自然な模様となってしまう。
それに実際のオセロットは地域差なのか、模様が
一通りではなく、下描きを一層難しくした。
ただ幸いなことに、豹紋は完全な左右対称ではなく、
アバウトでも嘘にはならないようだ。



 苦労の連続
2015年7月10日(金)
新作 夏の日の夢


 背景画 6月中旬

制作中の作品のタイトルを「夏の日の夢」
に決めた。

6月の初めころから背景となる絵を開始した。
キャンバスの代わりに、4ミリ厚のシナベニア
を使用し、アクリル絵具で彩色している。

この作品の最終的な構成は、ネコが窓辺で居眠り
し、その窓の外には熱帯の風景が広がっている・・・との
設定で、それはネコが夢見る世界であり、
現(うつつ)の
ようで同時に夢まぼろしの世界でなければ
ならない。

風景画はあまり描いたことがなく、段取りに手間取り
時間ばかり掛っている。
描き方
からして手探りの状態であり、まさに密林の中を
行くように歩みが遅い。
オセロットの彩色と並行して制作を進めているので、
来月の半ばには完成させなければならない。



 背景画 7月10日
2015年5月30日(土)
オセロットとイエネコ 2


 樹脂取り終了 

4月中旬に粘土での制作を終わり、延べ5日かけて
石膏の凹型を取った。 その後、ほぼひと月かけて
乾燥作業を行い、5月中旬より樹脂取り作業に入り、
細かな修正も行いほぼ終了した。

エポキシ樹脂(ナガセケムテック クリーンキャスト)
の使用量は合計3.5s。

今回も離型剤MO7に黒鉛を混ぜ、その上にアクリル
絵具(白色)を塗って離型とした。
石膏の剥がれ具合は完ぺき。
しかし、ワックスが表面に残り、シンナーでの洗浄が
きつい仕事だった。

写真は、シンナー及び洗剤での洗浄後
、下地剤シーラ
を塗り、その上からアクリルの黒を塗った状態。
オセロットの顔は、義眼を入れる作業のために分割
している。

これから3ヶ月かけて義眼入れと彩色を行う。



 これから彩色
2015年4月3日(金)
オセロットとイエネコ


 粘土ほぼ終了

ひと月ほど前にオセロットの粘土の段階が終わり、
引き続き眠り猫を進めた。
構想ではこの眠り猫は窓辺で
昼寝している設定で、
猫の後ろには窓と外の景色
が来る予定。

来週いっぱい粘土を進め、オセロットと眠り猫をまとめ
て石膏取りしようと思っている。



 眠り猫 粘土途中
2015年2月1日(日)
新作 オセロット 1


  芯棒

昨年11月中旬より新作を開始。
今度の作品は、野生のネコと家ネコの群像にする予定。
野生のネコは具体的には南米に棲息するオセロットという
中型のネコ族。

当初はベンガルヤマネコを作る予定が、粘土をつけていく
うちに徐々に大きくなり、
ベンガルヤマネコとしては大き
すぎるので、オセロットに変更。

一見、いい加減な変更に思われるだろうが、今回の作品も
目的は
彩色にあるので、豹柄の美しいネコ属であれば
種には拘らない。

幅の狭い塀の上を歩かせる予定なので、ポーズの取り方が
難しい。



  粘土荒付け
2014年9月18日(木)
レリーフ「鈴をつけた王子さま」

 油土で制作

白岡市の美術展に、もうひとつ出品する為に、
レリーフを制作。
木箱の丸い孔から顔を覗かせるネコの情景で、
モデルは半次郎。
レリーフはかなりの高肉で、最終的な仕上がりは
「王様と道化師」と同じく、義眼、彩色となる。
8月半ばに油土を開始。
約1ヶ月間、粘土での制作を行い、現在は樹脂になって
彩色の最中。
義眼はアクリル樹脂の流し込みに連続して失敗し、
今回は薄いアクリル板をヒートガンで加熱、型押しして
成形した。


 彩色 初日
2014年9月10日(水)
ライオンフィギュア 43  完成

 完成

細かな調整を行い、取り敢えず完成。
ほぼ11ヶ月かかった。
10月2日からの白岡市の美術展に出品する。

ライオンフィギュア42で書いた隙間隠しの為のカーテンを、
これから作る予定。
臙脂色のコーデュロイを7メートル購入。
裁縫は苦手なので、ミシン縫いを妻に依頼。
この部分だけ、初めての共同作業となった。


ツキノワテリムク
2014年8月30日(土)
ライオンフィギュア 42 タイトルは「王様と道化師」


全体の様子

木箱の彩色で不完全なところを修正し、ライオンの髭も
根っこのところを黒くしたり、調整を行った。
最後にステンシルの技法で「THE KING OF BEASTS」の
文字を入れ、ほぼ作業が終了した。

この作品は展示会場の壁面に木箱の背面をぴったりと
くっつけて、木箱が奥までつづいていることを予感させな
ければならない。
なので、木箱の背面と会場の壁面に隙間ができては台無し
になる。
当然、会場の壁面と合わせてみたことはなく、隙間は必ず
できるものと考え、その“ぼろ隠し”の為にカーテン状のもの
を用意することにした。

11ヶ月かけた制作もほぼ終了。
タイトルは「王様と道化師」に決定。
百獣の王の迫力と、万物の霊長に支配される悲哀を感じて
もらえたら嬉しい。



 文字入れ
2014年8月24日(日)
ライオンフィギュア 41 髭とツキノワテリムクU


  髭

髭をつくるにあたって材料を何にするか、いろいろ
試行錯誤した。

当初考えていたのはクジラの髭。
あるルートから数十本入手し、熱湯に浸して形を整え
実際に作品に当てがってみたが細すぎることが判明。

熱で柔らかくなる材料を探し、飴細工を作る要領で
伸ばせば先細りの形状になるかもと考え、細い塩ビの
棒で試したが、これもまったく伸びず駄目だとわかった。

熱や溶剤で先細りの形が作れなければ削って作るしか
なく、1.5o位の太さが必要とみて材料を探した。
最初に試したのが電気草刈り機に使うナイロンカッター
の太さ
1.4o。
固定したリューターに長さ40pに切ったそれの片側を
セットし
もう片方を大型のスイベル(サルカン)に結ぶ。
スイベル側を片手で保持し、リューターを回転させ、
回転するナイロン線の中ほどにサンドペーパーを当て
がい
削る。

十分ほど根気よく削ると線の中ほどが細くなり、そこで
カットすると2本分の髭が出来る。
そのやり方で20本ほど作ったが、実際に作品に孔を
開け取り付けてみると今度は太すぎ。
結局、釣り具の道糸40号(太さ約1o)で再度制作と
なった。
クジラ髭と合わせ、25本ほど植毛した。

一羽ではどうもバランスが悪く、ツキノワテリムクの
二羽目を作った。
ツキノワテリムクU号は石粉粘土で作り、乾燥後に
アクリル絵具で彩色。
油粘土を使用して作ったT号に較べると、石膏凹型取り、
樹脂取り作業が無い分だけ手間ひまが省けるが、
乾燥した後もかなりの重量で、作品を倒したりすると
自重で壊れる恐れがある。
二羽とも“木箱”の屋上部分にはめ込んで固定する、
分解可能な仕掛けにした。



ツキノワテリムク 
2羽
2014年8月17日(日)
ライオンフィギュア 40  ライオン頭部と木箱の結合


台座“木箱”

職場はお盆で長期の休みに入り、制作に集中した。
台座となる木箱を進める。
2.5ミリ厚の合板を約30ミリ角の角材で補強する形で、
作っていった。
“ライオンが閉じ込められている木箱”の想定であるから、
板厚が2.5ミリでは不味く、ぶ厚いものに見せかけねばならない。
各パーツを組み立て後に、だまし絵の気分で彩色し、厚み20ミリ
程度の厚板で作られた木箱を演出した。

一通り木箱の制作が終了したところで、ライオンの頭部を特製の
制作台から取り外し、はじめて“木箱”に取り付けてみる。
最上部にツキノワテリムクも乗せて、初めて全体像が現れ、
感慨もひとしお。

白美展にさきがけ、9月15日にプロカメラマンによる作品撮影会が
実施されるので、それまでに一応の完成に漕ぎ着かねばならない。
残りは一カ月、あともう一山。



木箱に取り付け
2014年8月3日(日)
白岡市美術家協会 第13回展 チラシ


第13回白岡市
美術家協会展
チラシ

この秋、10月2日から開かれる第13回白岡市美術家協会展の
チラシ(ポスター)を作成した。

今回は4案ほど制作し、美術家協会の役員会の多数決で決めた。
パソコンを使ったグラフィックデザインは、職場でも行っているが、
印刷が絡んでくる辺りでのノウハウが
イマイチで、紅葉の赤色を
表現するのに特に苦労した。
今年は印刷業のWAVEで、6000部印刷。

会期の2週間ほど前に、会員それぞれ50枚ずつ、住まいの地域に
配って歩きます。

第13回白岡市美術家協会展は、10月2日(木曜)から5日(日曜)
まで、白岡市中央公民館で開催

今、制作中のライオンのフィギュア(タイトル未定)は、そこで
初公開です。

2014年7月20日(日)
ライオンフィギュア 39  台座の作成


合板の裁断

木箱からライオンが首を出している風景・・・
との想定なので、木箱がライオンの頭部を支える役目だけ
でなく、作品の一部ともなる。
普通の木箱であるから、形状は四角だとして高さと横幅、
それに重要な奥行きを決める必要があった。

高さはライオンの頭部をどれくらいの位置(高さ)にするかで
決まり、あとはツキノワテリムクの位置を加算して行けば良い。
横幅は合板の規格の大きさ、横920ミリをそのまま使うこと
にする。

奥行きは作品のバランスや箱の中にライオンの胴体がある
ことを感じさせるものでなければならず、あまり薄くても、長く
ても良くない。
幾分、当てずっぽうながら450ミリ程度とした。

木箱の設計図はそれで出来たものの、その木箱だけでは
ライオンの頭部が前方に飛び出ている形なので、重心が
前の方に偏り、転倒防止の策を講じなければいけなくなった。
そこで、高さ10センチ程度の平たい台の上にライオンの
入った木箱が置かれている風を演出することにした。
前方に張り出した平面台に木箱を固定すれば、前のめりに
転倒することはない。

台座の形状、寸法が決定したが、さらに重要な制約
があった。
その大きさでは愛車のサーフに乗らない。
サーフの荷台は、167×110×90センチまでの直方体しか
乗せるスペースしかない。
台座の高さ=約180センチがそもそもサイズオーバーに
なっていて、分解出来るように制作する必要が出て来た。

その必要から木箱部分を二分割し、平面台も分解出来る
よう設計した。



分割して制作
2014年7月13日(日)
ライオンフィギュア 38 ライオン、ツキノワテリムク彩色


 彩色終盤 
 義眼入れ

ライオンの彩色を進め、並行して義眼を作成して嵌めてみた。
クリーンキャストで作った透明な半球と平面に描いた虹彩部分、
それに目の形の三つの要素がうまく合致しないと、視線があらぬ
方向を向いたり、見えてはいけない切り口が覗いたりで案外
苦労した。
結局虹彩だけで大きさを違えて5〜6種類つくり、一番適合する
大きさを選び出した。
眼球部分と虹彩部分を接合し、目の裏側にピンポイントで樹脂
止めし、しばらく様子を見ることにする。

ツキノワテリムクの修正をおこない、こちらも彩色を施した。
要領はライオンの時と同じく、最初に黒色で全身を塗り、
コバルトブルーやフタロシアニンブルー、おなかの茶色い部分には
レッドオキサイド やローシェンナを
使用。
目には義眼は入れず、彩色したあと厚塗り用の水性透明ニスで
眼球の丸みを表現した。


ほぼ出来上がったテリムクを見ていて、もう一羽欲しくなった。



テリムク彩色
2014年6月20日(金)
ライオンフィギュア 37 彩色と目玉


  彩色

彩色作業がかなり進んだ。
これからもう一度全体的なバランスを見て加筆する。
あとひと月もあれば彩色も終了か。

試験的に義眼をいれる。
クリーンキャストで作成した半円球の角膜部分を裏側からセット
し、
パソコンで試作した虹彩部分を当てがってみる。
虹彩の直径及び当てがう位置で、妙な隙間が出来たりで一筋なわ
では行かない。

虹彩の大きさを数種類作り、また虹彩の切り抜き方も工夫する必要
がある。 



  義眼試験
2014年6月14日(土)
ライオンフィギュア 36 ツキノワテリムク 石膏取り


 石膏取り

付属するツキノワテリムクの石膏取りを行う。

型取りするのは両脚の付け根(厳密にはかかと)までになる。
細い両脚は作品全体の重量がかかるので樹脂では強度不足。
あとの工程の樹脂を塗り込む段階で金属の棒(真鍮)を埋め込み、
それに樹脂を直付けして成形する。


型は背中部分と腹側の二つ割り。
本体のライオンの石膏取りに比べれば、時間も労力も僅か。
乾燥は布団乾燥機を使い、半日で離型剤が塗れるほどにカラカラ
になった。



粘土掻き出し後
2014年6月7日(土)
ライオンフィギュア 35  タテガミ


  塗り重ね

タテガミの部分はとにかく時間がかかる。
顔の部分の点描は、それなりの時間で部分的にも結果が見えるが、
タテガミのところはなかなか見えない。
おまけに起伏の激しい形なのでペン先の角度で色が乗らず、
その度に重い作品を横にしたり、寝かせたり。苦戦を強いられる。
そんな時は、気持ちを明るくする為に聞くのは落語にかぎる。
よく聞くのは上方では米朝。江戸落語では志ん朝がいい。



 ペンで線入れ
2014年5月25日(日)
ライオンフィギュア 34 タテガミ 口内


タテガミの彩色

短い毛で被われた顔は点描の方法で良かったが、長い毛の
タテガミとなるとどうしても細く長い線が必要になる。
面装筆で試みるが起伏のある立体に均一な線を引くのは至難
の業。いろいろ道具を試したあげく、ペンで描くことにした。
硬質のペン先の方が、穂先の柔らかい毛筆に比べ、はるかに
均一な細い線が引ける。
使っていない万年筆で試したが、だめ。
混水量を多くしないとそもそも万年筆では線が描けない。
水を多くすると薄まって色が見えない。

結局、Gペンが一番良いとなった。
タテガミの大きな動きは筆で描き、その上からGペンで毛の
一本一本を描いていく。
それでも淡い色のイエローオーカなどは目立たず、そんな場合
はまず白い線を引いて、その上に目的の色を乗せていった。

顔面及びタテガミに一通り線を入れると、口内も着色。
ライオンの口の中など見ているようで案外どうなっるのか解ら
ないところばかり、時々、半次郎(ネコ)の口を開いて参考に
する。



  口内の彩色
2014年5月19日(月)
ライオンフィギュア 33  彩色


顔部分の点描

大まかに色を塗った後の点描作業。
ライオンには顔を被う短い毛とタテガミの長い毛がある。
短い毛の顔から描くとして、どこから始めるか・・・
顔の中でも一番塗りやすい鼻の頭をスタート地点とする。

どんな絵筆を使ったら一番良いか、それに絵具の溶き加減を
探りながら試験的に作業を進めていく。
30分ほど作業をしても思ったように絵具が乗らず、出来た
範囲は掌の大きさにも満たない。
別な色を重ねればその分だけ時間は倍となり、気が遠く
なる思い。


半日ほど作業をすると、点描に一番適していると期待した
極細の面相筆よりも小型の平筆の先端を
使うのが案外効率
よく、それに幾分混水量を
多くした方が絵具の乗りがいいこと
も解った。


ライオンの顔は大きく分けておでこ、鼻づら、頬骨辺りが茶色
がかり、口周りから顎、顎の下は白っぽい。

茶色がかった所は黒の下地にバーントアンバー、ローアンバー
を重ね、その上に点描でイエロー
オーカーを乗せていった。
しかし、それだけでは単調なのでバーントシェンナーやライト
グレー
を重ね、場所によってはさらにその上にバーントアンバー
を乗せていく。


とにかく時間を掛けて根気よく作業を進める。
着色の方法を見定めると、あとは単純作業なだけに音楽や落語
などを楽しみながらひたすら
筆を動かし、余計なことを考えない
ようにする。

作業に疑問を感じたら先へ進めなくなるから。



気長に彩色作業
2014年5月10日(土)
ライオンフィギュア 32 彩色 義眼作り


 彩色の開始

下地の黒色の上にバーントアンバー、ローアンバー
を適所に重ね、色の明るい部分にはイエローオーカー
、バーントシェンナを乱雑に塗り重ねる。
それが乾くのを待って、極細の筆で点描まがいに
毛の一本一本を描いていく。

並行して義眼の制作を進める。
義眼の透明な角膜部分を商品名クリーンキャスト
=エポキシ系の透明樹脂で作ることにした。
義眼の元型となるのは、直径40ミリほどのガラス玉。
先に目許部分の制作に使ったシリコン凸型と凹型
使って透明な義眼の角膜部分を作る。

猫の目を真横から見ると透明な角膜部分がとても
美しい。
それに倣い、当初は盃に酒を満たしたように中央部に
厚みをもたせた。
しかしそこに虹彩部分をえがいてみると、屈折率の
関係か、わずかに斜め方向から覗いただけで虹彩が
見えず
、生きた猫の目とずいぶん違うことが解った。
どうやらドーム型にしなければならないようで、凹型に
1ミリほどの隙間をもうけて凸型を重ね、その隙間に
クリーンキャストを流し込んで作ることにした。



 義眼の制作
2014年5月1日(木)
ライオンフィギュア 31 絵画作業の開始


下地剤シーラー塗り

これからいよいよ「絵画の領域」へと入る。
まず下地剤のシーラーを塗って樹脂表面を整える。

下地剤シーラーの乾きを待ち、まずアクリル絵具の
マースブラックで全体を着色する。
黒色で統一すると色むらが無くなり、ある意味完成
した形が見え、山登りで展望台に立ったような喜び
があり、風景の確認もできる。

これからは立体をキャンパスにし、時間をかけて絵を
描く作業となる。



黒で下塗り
2014年4月24日(木)
ライオンフィギュア 30 割り出し終了から油脂分の洗浄


石膏割り出し終了

タテガミの部分は形状が複雑で細かな石膏が
残り苦戦。
樹脂に優しく、石膏を溶かしてくれるものが
あったら
どんなに便利なことか・・・

こまごまとした石膏の剥離作業を終えると、次に
シンナーを使って離型剤に含まれるワックス分の
洗浄を
行う。
凹型を屋外に出すのも容易ではないので室内での
作業となり、マスクをして部屋の換気をよくして
行うが強烈な臭いと体に良くない成分でラリって
しまう。

シンナーの前にナイロンブラシとクレンザーで洗浄
を試みた
が、どうしてもワックス分が残り、結局一番
強力な
シンナーで洗浄するしかなかった。

(写真:上段)は、石膏凹型の剥離作業を終えた状態。
(写真:下段)は、シンナーでの洗浄を終えた状態。
油脂分を洗浄すると樹脂凸型の欠けや孔を修正し、
さらに
口内の牙等を取り付け、「彫刻の領域」の作業
終える。



脱脂終了
2014年4月3日(木)
ライオンフィギュア 29 割り出しの終了


割り出し途中

樹脂の硬化具合は良好。べとつきもない。
一番の問題となっていた離型剤の効き具合も良く、
平滑な形のところは大きな塊で剥がれて行く。

凸型の裏面に出っ張りがあるため床置きも出来ず、
自立もしないので凹型の補強になっている木枠を
残しながらの割り出しとなった。

顔の所などは大きく剥がれても、タテガミの入り組んだ
部分はチマチマとした剥離作業となり、割り出し
終了まで、延べ三日ほどかかった。

写真下の凸型の目許が茶色なのは、その部分が
義眼作成のために別のパーツとなっている為。
凹型から型取りした目許部分を樹脂に置き換え、
同じ位置に接着し樹脂を流し込んだ。



割り出し 終盤
2014年3月29日(土)
ライオンフィギュア 28 樹脂貼り込み終了 割り出し


樹脂貼り込み
終了

凹型でへこんだ所は樹脂が厚くなる傾向があり、
逆に出っ張ったところは薄くなるので、樹脂に石膏粉
を混ぜてパテ状にしたしたものをつくり、それを
貼り付けて厚みをつける。

第二層の塗り込みが終わり、硬化したところで、
第三層目の樹脂を塗りながら補強の為のガラスクロスを
貼っていく。
一通りガラスクロスを貼るとナマシ鉄線でさらに補強。

ナマシ鉄線を形に沿って曲げ、エポキシを塗った
ガラスクロスで押さえ込む。
型が大きいのでナマシ鉄線の使用量も10メートルを
超える。

角材も入れて樹脂塗り込み作業の終了。

使用量
エポキシ樹脂 7.5s ガラスクロス2u ナマシ鉄線12m
他角材。5m



割り出し開始
2014年3月21日(金)
ライオンフィギュア 27 エポキシ樹脂取り


離型剤塗り

石膏凹型の乾燥が充分に進み、いよいよ樹脂取り
作業に入る。
使用するエポキシ系の樹脂は接着剤にも使用
されるもので、直接石膏に塗れば樹脂分が浸み
込ん
だように石膏と癒着し剥がれなくなる。
それが為に完全な離型剤が必要となる。

使用した離型剤は株)寺田のMO7。
今回は塗り残しを一目で確認できるように、
離型剤
に黒鉛粉を混ぜ、黒色に着色した。
そうすることで石膏の白色と区別が容易になり、
塗り残し部分や薄い部分がはっきりと判別出来た。

二日目、MO7を塗布したところが乾いている
ことを
確認し、その上からアクリル絵具の白色を
刷毛塗りし、MO7の黒色が見えなくなるまで
塗り重ねる。

MO7の欠点は凸型の樹脂(作品)にワックスが
移ってしまい、その除去作業が大変なこと。
シンナーで洗浄するが室内が凄い臭いとなり、
長時間の作業でラリってしまう。
体にも作品にも良くないのだろう。

実験の結果、MO7の上からアクリル絵具を
施すことで、作品となる樹脂にワックス分の
付着が少なかった。
果たして本番ではどうなるか、楽しみ。



樹脂塗り込み
2014年3月6日(木)
ライオンフィギュア 26 義眼の作成


写真:1 
粘土から
シリコン凹型作り

義眼を入れることにした。
当初、その予定はなかったが石膏取りの前後に
なって義眼を入れてみようかという気持ちが湧き
そうすることにした。
人体用の義眼は販売もしているようだが、ライオンの
義眼など聞いたこともなく、自分で作るしかない。
まず、眼球の大きさをどれくらいに設定するか・・・
正確には角膜部分の円弧を球体にした場合の直径
をどれくらいにするかが問題だった。

ライオンの眼球の実際の大きさは分からず、結局は
直感でやるしかなく、直径40ミリ程度のガラス玉を
型取りし、角膜部分を透明な樹脂で作る事にした。

義眼を取り付ける為には、ライオン本体の目(瞼に
取り囲まれた部分)を切り抜かなければならない。
しかも瞼の形は左右とも、その球体にフィットして
いなければならない。
当初、義眼など入れる予定がなかった為、義眼の
方に瞼の形を合わせて樹脂を修正する必要に
迫られた。

以上の点をクリアーするために、まず乾燥中の石膏
凹型の目許に粘土を押し当てて形を転写した。
つまり目許部分だけの凸型を粘土でつくり、そこに
シリコンを流して凹型を作成。
さらにそれにエポキシ樹脂を流して目許部分を作成した。
(写真:1)
同時進行で、前述のガラス玉からシリコン凹型を取り、
それにシリコンを流し込んで半月形のシリコン凸型を
作成。
それを利用して目玉と合致する目許部分を作成
した(写真:2)



写真:2 
シリコン凹型から
樹脂製の目許。
眼球と合体。
2014年2月27日(木)
ライオンフィギュア 25 石膏凹型乾燥


様子を見に来た
半次郎

石膏取り、樹脂取りのキーポイントは石膏型の乾燥
だと言える。

母型の乾燥が不充分だと離型剤の染み込みが鈍く
なるからか、離型剤の効き目が悪く
なり、最悪の場合、
凹型と凸型が癒着する。


今回の型は大きく、しかもタテガミなど起伏が多く、
離型の失敗は命取りとなるので、特に
乾燥に時間を
かけた。


大きな型になると箱に入れる事も出来ないので、
ストーブで部屋を暖め、扇風機で風を送って
ひたすら
時間をかけて乾燥するしかない。

実行はしなかったがダクトを作ってストーブの熱を直接
凹型の中に送り込むのもいいかも
しれない。

完全に水気が抜けた状態で、85度C以上で長時間乾燥
を続けると、型取り用の石膏はボケてしまうので注意。



扇風機を使って
乾燥中
2014年2月16日(日)
ライオンフィギュア 24 石膏凹型取り 4・5日目


半分ほど掻き出したところ

粘土の掻き出しが進むに連れて芯棒の分解も進み、重量が
石膏凹型の木枠に掛っていく。

凹型が大きいだけに、メインの芯棒を外す時は緊張する。
粘土を掻き出すと石膏凹型の薄い部分に電灯の明かりが
透け、用心の為に外側に石膏を塗って厚みをつける。
支柱を取り外した後の孔なども石膏で塞いでほぼ終了。
作業時間は、延べ10時間くらい。

後は時間をかけて乾燥しながら付着した細かな粘土を掃除
する。

凹型での欠損部は油土等をつかって補填、修正。

写真下の口の白い部分は、石膏を盛り付けたところ。
粘土の段階で中子の木材に行き当たり、口の天井部分が
堀り込めなかった為に凹型で修正したもの。
凹型で出っ張ったところは、凸型でへこむ理屈。
さらにこの上から油土を被せて形を出す予定。



粘土掻き出し
終了
2014年2月15日(土)
ライオンフィギュア 23 石膏凹型取り 3・4日目


粘土が見えて来た

タンスでも分解するように木材を取り外すと、次に
段ボールと発泡スチロールの中子の取り出しにかかる。
粘土が見え始め、重量が掛っている支柱を残しながら
粘土と掻き出しの邪魔になる中子の部品を分解し、粘土
が現れるとそこからさらに取り出していく。
粘土を絡めて崩れ防止にしていたナイロン紐がかなりの
障害になるも、時間をかけて根気よく切断し、さらに進め
ていく。

大雪の関係で一日の作業時間が短く、途中で終了。




油土より掻き出しはスムーズ
2014年2月14日(金)
ライオンフィギュア 22 石膏凹型取り 2・3日目


石膏凹型の終了

石膏凹型塗り込み終了。
石膏粉の使用量は27キロほど。
木枠は補強の意味と、凸型を流し込む作業の利便性
もある。
横にしたり、ひっくり返したり出来るとそれだけで作業が
やりやすく、失敗も減る。

二日目、次の段階として、粘土掻き出しに入る。
裏側から木材で作った仕掛けの分解からはじめる。

ほぼ計画どおり、順調に分解が進む。
ただ仕掛けがかなり複雑だったことと、作ったのが
数ヶ月前のことで、外し方や順番に迷う。
細かく手順書を作っておくべきだった。



粘土掻き出し
開始
2014年2月12日(水)
ライオンフィギュア 21 石膏凹型取り 初日


石膏凹型取りの
スタート

 石膏凹型取りの開始。
シート3枚を柱から吊り、飛散する石膏を防御。
石膏粉の使用量が多分30キロと予想されるので
混水量を加えると70キロくらいの重量となる。
すでに粘土だけで140キロ近く使ったので総重量は
200キロを超える。

塑造台は4個のキャスターで床に接地しているので、
床板が抜けないか不安でもあり、粘土を掻き出す段階
で、重量が前面に偏り、バランスを崩して倒れる
危険性もある。
よって塑造板の四隅から床へ補助的な脚を立てる。

床が抜ける恐れはなくなり、ひと安心。

キリガネを使った“窓”は下顎の裏側に1か所のみ。
頭部にも“窓”を作るか迷ったが、粘土が掻き出せるとの
読みで結局作らずにスタート
混水量は、水1リットルに対して石膏粉1200グラム程度。
ステンレスボールに水3リットルほど入れて石膏粉を混ぜ、
よく撹拌して、それが1回分。
2ミリ程度の厚みをつけるのに石膏の使用量は10キロほど
だった。
その段階で補強用のなまし鉄線を入れ、さらに必要な厚みを
つけていく。

石膏の凹型作成まで12時間。
終了したのは夜中の2時。
アトリエ泊。

ナマシ鉄線入れ

2014年2月9日(日)
ライオンフィギュア 20


鬣と口を修正

土曜から関東地方は大雪。
車のタイヤにチェーンをつけてアトリエへ。
スタッドレス欲しいけど、高いからな・・・

鬣の下部、及び下顎を修正し、ほぼ粘土が終了した。

明後日の火曜日が休日なので、水曜日の出勤日に休暇を取り、
6連休としていよいよ石膏凹型取りに入る予定。

計算では15日の土曜日には凹型が完成するはず。

石膏凹型作成のため、石膏特級を20キロ、A級を20キロを新たに
購入。A級が在庫に10キロ有り。
その他、角材を18メートル分、購入。
スタップ、キリガネ、ナマシ鉄線などは前回購入した残り。

凹型取りで重要なポイントとなるキリガネをどこに入れるか、
その後の作業を読んで現在、思案中。




ほぼ粘土終了
2014年1月26日(日)
ライオンフィギュア 19


鬣のディテールを作成

細部の成形を進める。
鬣の仕上げに櫛刃のヘラを使用し、細い線を入れる。
フィギュアとして毛の一本まで再現するつもりなので
仕上げ着色のことを考え、筋の加減しながら入れて行く

口の周り、目元、鼻、頬と気がついたところから修正していく。

気分的にはもう粘土の段階は終わりに近い。
目が届きにくい頭の上、及びあごの下の鬣などの修正が
終わればいよいよ石膏取り。

先日、近所の画材屋に石膏の注文。 40キロ。
近々、エポキシ樹脂の注文もする予定。6キロくらいは
必要かな。

2014年1月5日(日)
ライオンフィギュア 18


表情を修正

羽の起伏を表現し、ほぼ粘土の段階を終了。
石膏凹型をどのように作るか検討をはじめる。

嘴や羽の先など、細い部分があるのでその辺りを
注意して凹型の計画を立てる。
樹脂取りの際、石膏凹型に樹脂を塗り込み、貼り付けの作業
を行うので、作業に支障のない割り型が要求される。
つまりは、型を分割する為のキリガネをどの辺りに入れるか・・・
それが重要。

本体のライオンは、鬣の細部を作成。
ヘアーラインを表現するために、櫛刃となった道具をつくり、
彩色のことを考えながら進めている。



羽を表現
2013年12月23日(月)
ライオンフィギュア 17


首の曲がりを修正

ツキノワテリムクの細部を進行中。
覗き込むポーズのため、首の曲がりを一段大きくした。
ツキノワテリムクは、ずる賢い表情もあるため、
目元を中心に顔を修正。
羽の形も入れはじめた。

本体のライオンは、目と口を中心に細部の作成。



羽の形を入れる
2013年12月15日(日)
ライオン フィギュア 16


  口元の修正

下顎を中心に口の形を修正。
画像で調べるとライオンは歳をとるほどに口角が垂れて
くるようで、成体と言っても4歳と10歳ではずいぶん
違いがある。
個体差もあるのだろうけど、歳を取った雄ライオンは
だらしないほど垂れさがり、口が大きく、また顔が縦長に
見えてくるようだ。

そんなわけで、年齢差や口の開き具合によって形が
ずいぶん変わり、
基本的なところの形を捉えるのが
ひどく難しい。 



 顎を後ろへ
2013年12月13日(金)
ライオン フィギュア 15


 横から

木箱に閉じ込められたライオンを見下ろすかたちになる、
ツキノワテリムク。
木箱の縁から少し身を乗り出し、片目で見下ろすポーズ。 
大まかな形はほぼ出来た気分。
頭の形がまだ追及の余地あり。

ライオン像と同じく樹脂にする予定で、二本の細い脚で
体重を支えることになる。
カカトから先は、樹脂取りには細すぎるので本体が樹脂に
置き換わった後、鉄線を入れてそれに樹脂を付着させ、
直彫で形を出す予定。
芯棒を兼ねた脚になる。
そんなわけで、粘土で形にするのはカカトまで、となる。



 正面から 
2013年12月8日(日)
ライオン フィギュア 14


  芯棒

ライオンのフィギュアに付属する鳥を制作開始。
鳥の方は油土で制作するので、芯棒は細い木とアルミ線及び
荷造り用の紐で簡単につくり、デッサンも
描かずに開始。
上から覗き込んでるポーズを目指している。

具体的な鳥の種類はツキノワテリムク。
アフリカ旅行をした時にはじめて知った鳥で、非常に派手なカラー
リングの鳥。
人に関心があるのか、ずいぶん人慣れした鳥との印象を持った。




ほぼポーズ決定 
2013年11月24日(日)
ライオンのフィギュア 13


 細部

大気が乾燥して、それが粘土にも影響している。
バックボーンに近い粘土が乾燥で硬くなり、水やりを頻繁に
行う。

鬣と口の周りを中心に細かなところを作りこんでいく。
樹脂にして彩色する予定なので、それに見合ったマチエールを
意識して進めている。 

 

2013年11月23日(土)
キャットタワー


  材料

ネコの半次郎の為に、キャットタワーを製作。
アトリエの窓際に設置。
75ミリの角材を芯にして床から梁に伸ばし、集成材の板で6段の
タワーにする。
段の間隔は約30センチ、最上段は床から210センチのところ。

設計および裁断で1日。組み立て設置に1日の延べ2日の仕事と
なった。
材料としては、角材、集成材のほか、木製アングル、それにカット
されたフロアーマット 8枚、その他ネジ、ロープなど、およそ1万円。
出来あいのもの、買ったほうが良かったかな。




 組み立て
2013年11月10日(日)
ライオンのフィギュア 12


微調整 

鬣の全体を見直しながら、細部も形にしてみる。
顔の頬骨、左目辺りを修正。
鬣の下部に粘土の乾燥でクラック発生。
芯棒の関係で作業終了後のビニールによる
ラッピングが不完全な
為に隙間が出来てしまい、クラックが入ったもの。

四日間作業を中断していた関係で、水気が切れ、乾燥が進んでしまった。
これは形を出すのに多少影響があるが、落ちる兆候ではなく、粘土の
縮みと芯棒の関係で出来たクラックなのでさほど心配はいらない。

2013年11月5日(火)
ライオンのフィギュア 11


鬣の成形

徐々に細部をつくりはじめる。
鬣を重点的に作りこんでいく。
フィギュアなので表面的なところを重視し、最終的には
彩色することを考えに入れて、形を追っていく。

後の彩色の工程で、鬣の繊維状なところまで表したいので
それに見合ったモデリングやマチエールの入れ方があるはず。
今まで多くの動物彫刻をつくったがそのような作り方をした経験は
なく、試行錯誤しながら進めている状態。

先日、顔の一部に亀裂が見つかり、粘土の落下を防止する為の
補強を行った為、喉の下に柱が増えた。 (上の写真)



2013年10月31日(木)
ライオンのフィギュア 10


105キロ

また新たに粘土が届いて、ひたすらモデリングを続行。
鬣を豊かにしていく。

今日だけで約15キロを加える。

夕方に左右の眼から耳にかけて細い亀裂発見。
粘土が軟らかい状態での亀裂は不吉。
鬣が重くなった分、下向きの力が掛って亀裂が入ったと
考えられる。

最悪の場合、崩壊の恐れもあるので鬣の下部に補強を入れる。 

表情を少しいじり、半分怒ってるような、不機嫌な表情にした。

2013年10月25日(金)
ライオンのフィギュア 9


まだ足りない

新たに30キロの粘土を追加購入し、鬣を中心にモデリング。
用意した粘土はあっと言う間に、殆ど使い切ってしまった。
現在までに約90キロ使ったがまだ足りない。
予想以上に粘土が必要となっている。

当初の予定では、下地を水粘土でつくり、上っ面を油土にする計画
だったものの、細部やマチエールも案外表現出来ることがわかり、
このまま
水粘土で最後まで行くかも。

夜、またしてもオンラインで30キロ、高橋粘土に追加の注文。

2013年10月20日(日)
ライオンのフィギュア 8


芯棒となっているアングルに補強を入れ
残り少なくなってきた粘土をつけていく。
目鼻を作ってみてバランスを見て、顔の形を作っていく。
鬣を作っていくと、ほぼ全体の大きさが見えてくる。

実物より一回り大きかったかな・・・。

手持ちの粘土を使いきってしまい、細部の形を出していく。
鬣部分はまだ粘土が足りないので後日。
果たして30キロで足りるのか。 





 60キロ
2013年10月19日(土)
ライオンのフィギュア 7


 40キロ

芯棒に重さがかかっていくのを実感しながら
どんどん粘土をつけていく。
そろそろ額頬顎の形を出し、目鼻耳の位置決め
をしてさらに粘土を重ねていく。

アングルが半身用の細身なので粘土の重さに少し
ゆらゆら。
補強をしよう。


粘土の不足が明らかとなり、また高橋粘土に30キロを注文。



 50キロ
2013年10月18日(金)
ライオンのフィギュア 6


 20キロ

どんどんつけていく。
目の位置を基準にとにかくつけていく。

長い間、油粘土ばかりでほとんど触らなかった水粘土。
いい匂い。



 30キロ
2013年10月18日(金)
ライオンのフィギュア 5


中子準備完了

合板と発泡スチロールで作った中子を食品
用のラップで包みこみ、さらに梱包用紐で
ぐるぐる巻きにする。
ラップはこの上に被さる粘土を乾燥させない為。
また紐は粘土の崩壊を防ぐためのもの。

粘土開始。
中子に粘土をつけていく制作など初めて。
しかも普段使いなれた油粘土でなく、久々の水粘土。
勘が狂う。
最初の内は紐にしっかりと絡めるのを注意するだけで、
ほとんど機械的に粘土をつけていく。

粘土を10キロつけても、中子は隠れない。



最初の10キロ
2013年10月18日(金)
ライオンのフィギュア 4


中子ほぼ完成

合板で基本的な中子を作った後に、発泡スチロールで
さらに肉付け。

粘土が落ちないようにサポートも充分に入れる。

設計図に従い
目の位置だけ印をつける。
あとは感覚で粘土をつける。

写真下は窓枠を取り付けたバックボーンを中子と組み
合わせてみる。
すんなり中子が窓枠を通り抜け、顔を出した。

バックボーンは当然のことながら作業台に対して垂直
でなければならない。
しかも、粘土を付けて行く段階で左右前後に移動し、
ライオンの頭部とのバランスを取る必要が出てくる。
そのために稼働式になっている。



組み立て
2013年10月17日(木)
ライオンのフィギュア 3


窓枠部分の作成

木箱から頭を出しているライオンなので、
木箱の窓枠を作る。
窓枠の部分は石膏凹型に取られ、最終的
には、ライオンの頭部に付属した形となり、
樹脂に置き換わる。

木箱自体は材木で作るが、窓枠を材木で
作らない理由は、ライオンの鬣の一部が
窓枠にくっついた所を表現するため。 

写真下はバックボーンに窓枠を取り付けたところ。
このあたりのパーツはすべて背面から分解
可能にしてある。 



バックボーンと窓枠
2013年10月12日(土)
ライオンのフィギュア 2


 中子  
限りのある油土を有効に使うため、苦労してます。

通常、塑造の芯棒は角材や太い鉄線をシュロ縄などで
巻いて作るが、今回の芯棒は粘土を節約する目的
から中子(なかご)を作った。

塑造用のアングルに角材で井桁を作り、その周りを4ミリ
の合板で囲った。

中子を作るに当たって、2つの点が重要になった。
そのひとつは、形状と大きさ。
完成時のライオンの頭部の大きさを計算し、そこから
はみ出ないようにしなければならないこと。

もうひとつは、粘土での制作が終了すると、石膏凹型取りと
なるが、その作業の中で、粘土の掻き出しをバックボーン
を取り外した後、裏側から行う予定なので、その方向から
芯棒や周囲の合板を取り出せる細工が必要となった。

もし、裏側から中子が分解出来なければ、粘土を掻き出す
手段がなくなり、計画は大失敗となる。
結果は数カ月後。
 


 中子 (裏側)
2013年9月28日(土)
ライオンのフィギュア


ライオンの
フィギュア

フィギュアとして、リアルなライオンの頭像をつくりたくなった。 
ライオンが窓から顔だけ“ 逃げ出している”瞬間をイメージし、 
まずエスキースを作った。

おおよその形が出来たら実際のライオンの頭骨のデータを
基に倍率を決定し、作業を
進める予定。               
しかし、辛いのは手持ちの油土が少ないこと。
今回は油土の使用量を節約するために、大規模な空洞作戦  
を考えている。
中子(なかご)を合板と発泡スチロールで作り、その周りに   
塑造用の粘土を荒付けし、表層のみ油土で仕上げる作戦。


細部まで作るにはやり油土でないといけない。
塑造用の粘土50キロを高橋粘土に注文。
貴重な油土と混ざらないよう、いろいろアイデアを用意して   
いる。

2013年9月22日(日)
彫刻 シベリア 展示台の製作


壁紙貼り前

作品展示台は展覧会の時に作品を載せる為の台で、作品を  
理想の高さに設置し、鑑賞していただくのが目的。
高さだけでなく、作品とのバランスがあるので、幅と奥行きを
決めるのも感覚となる。感性ばかりを重視して物理をおろそか
にすると転倒の危険もあるので、そのあたりは充分に注意が
必要。                                  
 

今回の作品は女性がやや顔を仰向けにして、視線を下げ気味 
なことから、少し高めに設計。
幅と奥行きは人物像の肩が少し出っ張る程度にした。

4ミリ厚の合板と垂木で箱を作り、市販されている壁紙を貼って 
壁紙の皺や空気の膨らみがなくなるまで乾燥させれば完成。
設計から完成まで、ほぼ一日仕事。                

展示台の寸法 W:450 D:350 H:880(o)  


 
 完成 
2013年9月8日(日)
樹脂取り その2


 割り出し中盤

樹脂取り二日目
第三層目を塗りつつ、ガラスクロスの張り込み。
樹脂の使用量は500グラム。
手には樹脂がこべりつき、ガラス繊維が絡まり、
シンナーで拭き取りながらの作業。
エポキシ樹脂は、人によってはかぶれることもあり、
シンナーも使うので翌日はガサガサ。
約四時間で充分な硬化を得る。
補強の為の鉄線を入れ、樹脂を塗りつけたガラス
クロスを被せて接着。

樹脂取り三日目
鉄線での補強を終わり、硬化後、各パーツの接合の
用意。
接合面(凹型の切り口)のクリーン作業。
付着した樹脂や石膏くずなど隙間をつくる要因を
すべて排除。
ぴったりとはまることを確認し、頭に近いフタから順
に接合していく。
今回、フタは三個に分割。

石膏凹型をひっくり返した状態で作業するので、
まるで糠ミソ桶をかき回しているよう。
全パーツの接合が終わると、縦横左右に木材を
入れて補強。
樹脂流し込みの作業終了。

樹脂取り四日目
割り出し。 樹脂取り作業の中では面白い瞬間。
ただし、離型剤が効いていないと後悔と失望と
自己嫌悪の中、化石彫りのような長時間労働
を味わう。
今回は去年の教訓を活かし、乾燥を充分に
行ったので酷い癒着はなく、ただ形が少し複雑
だったので約五時間で作業終了。



 割り出し終了
2013年9月5日(木)
樹脂取り その1


 樹脂塗り込み

新作の石膏凹型の乾燥が終わり、樹脂取り開始。
今回は、クジラの研究をしている長男が制作した
ツチクジラの模型の樹脂取りと
並行して行う。
石膏凹型は猛暑を利用してガレージで延べ三日
ほど天日干しを行い、布団乾燥機で約十五時間
ほど乾燥。乾燥具合は良い。
まずMO3というワックスを主体にした離型剤を塗布。
これを誤ると凹型と樹脂が癒着し、悲惨なことになる
ので念入りに行う。
新作の方だけで約300t使用。

第一層目の樹脂塗り
使用するエポキシ樹脂はナガセケムテックのクリーン
キャスト。
今回はクジラの模型の分も合わせ、十キログラム購入。

仕上げ彩色のことを考え、黒鉛を混ぜる。
一層塗るのにちょうど一缶(500グラム)。
作業時間は約30分
クジラの模型も同じように作業を行うが、形が単純な
だけに作業は半分の時間と労力。

約三時間後、そこそこ硬化した後に第二層目塗り。
使用量は同じ500グラム。少々粘性を持たせる為に
石膏粉を混ぜる。
補強の為の鉄線(ナマシ)を形に沿って曲げ、本日
の作業を終了。



 ツチクジラの模型 
2013年8月25日(日)
石膏取りと LOGOSのテント

粘土を終了し、石膏の凹型取りに入った。
石膏取りでは、飛び散る石膏の飛沫が厄介で、新聞紙で部屋中を
カバーしないと凄いことに
なります。
そんなわけで、アウトドアーで着替え用に用意されている、
簡易テントを使ってみた。  
高さは180センチ、横幅奥行きとも120センチくらいあるので、
胸像くらいまでなら、使えます。  
欠点と言えば、入り口が低いので作品を中に入れると上の方が
隠れてしまうこと、それにテント自体の骨組みが華奢で、床には
ペグを打てないことから、少し不安定
しかし、テント内面に付着した石膏も硬化すると軽く叩くだけで剥離
し、掃除はなかなかスムーズ。
凹型作成に約6時間、翌日粘土掻き出しに4時間。
石膏凹取りは、まずまず成功。
2週間ほど乾燥させて、樹脂にする予定。 

2013年8月16日(金)
新作 粘土終了 アトリエanima生徒作品

新作の粘土行程がほぼ終了しました。  
来週から石膏取りにかかります。 
石膏の凹型から直接樹脂(エポキシ系)を取るつもりです。 
前回、石膏凹型の乾燥が甘く、それが樹脂の癒着に繋が
ったので 今回は念入りに乾燥作業を行います。
*画像は一部修正しています。

アトリエのガレージで、陶芸教室が始まりました。
いつの間にか、どこかの生徒さんが「とっくり」を作ったようで、 
教わりもしないのに上手く作るものだと感心。
生徒さんはとっくり蜂です。  
 
    

2013年8月4日(日)
車載カメラ

山道での動物撮影用に考案。
夜間、山道を車で走っていると、いろんな動物と遭遇する。 
林道のカーブなどでは、動物も気づかないのか、間近にヘッド
ライトに映し出され、ドキッとするほど美しい姿を見せてくれる。

ただ動物の方もいきなり現れた車に驚き、道端の草むらに
隠れるので、カメラを構えている時間などない。

そこで考えたのが、車外にカメラをセットする方法。
距離十メートルほどにピントを合わせていれば、一秒ほどで
シャッターを切れる。

問題はカメラを取り付けるアタッチメントで、雲台は市販されて
いる三脚から転用。雲台を車に取り付けるアタッチメントは
木材で製作。

今回は二号機。 一号機は雲台が弱すぎて、急坂、急カーブ
凸凹路面に耐えられず失敗。
今度の雲台は二千円代の三脚から転用。
強度は相当に増したはず。
 


2013年8月1日(木)
彫刻 新作 HOOD 

まだ粘土も途中段階。
正直なところ、暗礁に乗り上げています。
職場へ行かない時は、アトリエに籠もって5時間ほどつくっていますが、
進んでは戻ることの繰り返し。

引っかかっては前に進まないので、タイトルもHOODでなく、
HOOKにしようかな。

2013年7月28日(日)
第12回 白美展チラシの制作


第12回
白美展チラシ

十月に開催される白岡市美術家協会展のチラシを作製しています。
今年の背景画像はフリーソフトから拝借した万華鏡の画像。
去年のチラシは白地で、駅の掲示板に貼ると、周りの掲示物も白系
が多くて目立たなかった反省もあり、今回はシックに黒地で攻めて
みました。
掲示する場所が暗くて目立たない・・・
なんてことがありませんように。 
今年は六千枚、印刷。



2013年7月14日(日)
アトリエanima郵便受け リニューアル

仕事場本体のリニューアルと同時に作った郵便受けが3年の
風雪で屋根部も表札も
痛み、あまりにも無惨だったのでリニュー
アル
しました。
雨の当たる屋根部は特に痛みが激しく、新しい板の上に防水を
ねらって塩ビ板で補強。

表札は真鍮板にエッチングの技法を利用して凹凸を作り、凹部
に着色、凸部は金属の肌を出して完成。 

2013年6月30日(日)
新作 彫刻の開始

新作を開始。
大きさは等身より少し大きいくらいにしよう。

油土は高価で手持ちも少ないことから、新聞紙を丸めた増量材を芯に 
巻いて進めます。   
秘められた涙ぐましい努力だな。   
特にフードをかぶった後頭部には、木ぎれ等たくさん入ることだろう。
要らない木っ端なら、いくらでもあるからね。  

2013年6月23日(日)
彫刻 新作のエスキース

今回は、去年のSAVANNAHにつづいて女性の肖像です。
SAVANNAHは夏のイメージでしたが、今度は冬のイメージで
フードを被った姿。
女性の首像に、どのくらい自然な形でフードを被せられるかが、
大きな課題。



          

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制作現場へようこそ 

只今、こんなの制作・製作中・・・  

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