樹脂 彩色
展示作品が逃げ出したら面白かろうという、あまり高尚でもない発想でスタートしました。
通常は作品が出来上がってから展示台を用意するのですが、この作品は、展示台と組み合わさって
いることから先に台をつくり、それに合わせてサラマンダーを粘土でつくっていく方法を取りました。
サラマンダーの部分は相当な重量になるため、鉄製のアングルを芯棒にして制作を進めます。
アングルは展示台の中に仕込んで制作したのですが、その関係で小さなアングルしか使用出来ず、
そのために粘土の重量でアングルが傾き、おまけに石膏取りの時は展示台が邪魔になり思いの他
苦戦続きの制作でした。
樹脂にした後アクリルで彩色し、一枚の絵を描き上げるほど時間をかけました。
埼玉県展で入賞した作品です。
両生類の持つネンマリとした個性が好きで、部屋のアクアテラリウムには二匹のオビタイガー
サラマンダーを飼っています。
悩みも希望もなく平然として、達磨大師のように三日でも同じ姿でじっとしているような、鈍感を
超越した個性が最高です。
お出かけ